初代『水仙照明灯』の志を引き継ぎつつ、より地域に馴染む公共インフラとしての完成度を高めたのが、この『花灯(HANA-AKARI)』です。ゼミ生9名で担当しました。
デザインの検討にあたっては、どこに設置をしたら効果的か、実際に学校の外へ足を運ぶ実地検証を重視しました。複数のカラー板を用意し、天候や空の色とを見比べて調和する色を選定しました。
造形面では、初代の水仙モチーフを継承しながらも、遠くから眺めると「六角形」に見え、真下から見上げると「水仙」の花が浮かび上がるという、二つの表情を持つデザインを実現しました。
照明の機能面では、暖色系の温かみのあるライトを採用しました。これは、通学路を通るトラック運転手に対し、車高の高い位置からでもまぶしさを感じさせないように考えました。
初代『水仙照明灯』の制作・設置後、報道を目にした地域の方から「一生残るものだからこそ、デザインにはより一層の配慮をしてほしい。今のデザインでは、奇抜すぎて設置を控えたい。」という意見をいただきました。
これをきっかけに、地域住民への理解促進活動が必要と考えました。
住民説明会の実施
設置区域の区長連合会から30名以上が参加する説明会を開催。クリアランス制度の仕組みや活動の意図、デザイン案について、生徒自らが説明し、質疑応答を行いました。
700世帯へのアンケート調査
文殊地域の約700軒に、意見を書き込めるチラシを配布しました。回答方法は公民館への投函とGoogleフォームの2種類を用意しました。寄せられた数々の意見に対しては、回答を模造紙に書き出して貼り出すなど、目に見える形で一つひとつ誠実に答えました。
デザインをより地域に馴染む形へと改良したのが、次世代モデルの『花灯(HANA-AKARI)』です。設置した電柱には説明するパネルも併設しました。
●面白い点
この活動は、原子力の知識に留まらず、鋳造工学、経済、デザインなどさまざまな学問領域と結びついています。参加する生徒たちの関心もそれぞれです。例えば活動の中で、デザインに関心がある生徒は、製品デザインのスケッチを担当するなど、各自の得意分野や好奇心に合わせて関わり方ができます。
設置年月:2024年2〜3月